AI開発の費用相場と見積の抑え方|高くなる3つの原因

AI開発の費用は、いくらを見ておけば足りるのでしょうか。見積を受け取って数百万円と書かれていると、判断が止まってしまう経営者は少なくありません。

金額を左右するのは、作る範囲の決め方と、何の上へ作るかという土台の選び方です。費用の内訳、規模別の相場、見積が膨らむ原因、金額を抑える判断軸まで順に整理しますので、ぜひ参考にしてみてください。

作る範囲が決まらないまま見積だけが膨らむ状態で止まっていませんか。無料の個別相談では、どの工程を切り出せば金額が下がるかを一緒に整理してお持ち帰りいただけます。

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この記事でわかること

  • AI開発の見積に含まれる4つの費目
  • 規模別に分かれる費用の目安と期間
  • 見積が高くなる3つの原因
  • 金額を抑える5つの判断軸
  • 小さく始めて支払いを分割する5工程

AI開発の費用とは?見積へ含まれる4つの費目

AI開発の見積を構成する要件定義・開発・外部サービス利用料・運用の4費目を帯の太さで示した構成要素図

  • 何を作るかを決める要件定義の費用
  • 実際に組み立てる開発の費用
  • 利用量に応じて毎月かかる外部サービス利用料
  • 動かし続けるための運用と改修の費用

要件定義|何を作るかを決める費用

AI開発の費用で最初に発生するのが、要件定義にあたる調査と設計の費用です。どの業務の、どの工程を、誰のために自動化するかを、文章と図へ具体的に落とし込みます。

範囲が曖昧なまま開発へ進むと、作り直しが何度も発生して総額が膨らみます。要件定義は削る場所ではなく、後の無駄を減らすための投資だと考えてください。

開発|実際に組み立てる費用

見積の中で最も大きな割合を占めるのが、実際に組み立てる開発の費用です。人が操作する画面を作るか、裏側の処理だけにするかで、必要な工数は大きく変わります。

画面を減らし、すでに社内で動いている表計算ソフトやメールを入口にすると、開発量を抑えられます。画面を作らない判断が、開発費を最も下げやすい一手です。

外部サービス利用料|毎月かかる変動費

AIを使う開発では、対話型AIを外部から呼び出す利用料が毎月の変動費として発生します。処理する文章量や画像の枚数に応じて、請求額が上下する仕組みです。

初期費用だけを見て契約すると、運用が始まってから想定外の支出に気づく場面が出てきます。月額でいくらかかるかを、見積の段階で確認しておく姿勢が欠かせません。

運用・改修|動かし続ける費用

作って終わりではなく、動かし続けるための運用と改修の費用が発生します。業務の手順が変われば、仕組みの側を直す作業が必要です。

社内の担当者が自分で手直しできる形に作れば、外部へ依頼する回数を減らせます。引き渡し時に設定の変え方まで教わるかどうかが、年間の支出を分ける境目です。

AI開発の費用相場は規模で3段階に分かれる

AI開発の費用相場を小規模20〜40万円・中規模40〜80万円・大規模80万円からの3段階で示した横棒グラフ

  • 1〜2週間の小規模は20〜40万円が目安
  • 1ヶ月の中規模は40〜80万円が目安
  • 2ヶ月以上の大規模は80万円から

1〜2週間の小規模は20〜40万円が目安

1つの作業を自動化する小規模な開発は、1〜2週間で20〜40万円が株式会社SakAI Nexusの目安です。毎月の請求書作成や、データの転記といった単独の工程が当てはまります。

出版関連会社では、12工程のうち10工程を自動化する仕組みを10万円で構築した実例があります。対象を1つへ絞るほど、金額は下の帯へ寄りやすいです。

1ヶ月の中規模は40〜80万円が目安

複数の工程をつないで1つの流れにする中規模な開発は、1ヶ月で40〜80万円が目安です。受注から出荷の連絡まで、部署をまたいで動かす仕組みが当てはまります。

出版グループでは、出荷データを毎月3回に分けて16社へ配信する仕組みを構築しました。関わる人数と連携先の数が、中規模へ移るかどうかの分かれ目です。

2ヶ月以上の大規模は80万円から

業務全体を作り替える大規模な開発は、2ヶ月以上かけて80万円からの帯へ入ります。出願国別に料金表と委任状を自動で判定して送付する仕組みを、弁理士法人向けに構築した例が代表的です。

上限は作る量で決まるため、相場という言葉だけで判断するのは危険です。掲載した3つの帯は目安であり、確定見積ではありません。

AI開発の見積が高くなる3つの原因

作る範囲を決めずに依頼した場合の見積200万円と、範囲を絞って依頼した場合の構築費58万円を並べたビフォーアフター比較図

  • 作る範囲が決まらないまま依頼している
  • 社外の人が使う画面を含めている
  • 既存の仕組みを使わずゼロから作ろうとしている

作る範囲が決まらないまま依頼している

見積が膨らむ最大の原因は、作る範囲が決まらないまま依頼へ進む進め方です。開発側は不確実な部分を金額へ上乗せするため、総額が大きく出ます。

株式会社SakAI Nexusでは、多言語の問い合わせ自動対応システムを58万円で構築しました。他社の見積は200万円で、差を生んだのは技術力ではなく範囲の絞り込みです。

社外の人が使う画面を含めている

社外の人が触る画面を作ると、認証と監視と保守の費用が一気に積み上がります。情報を守る責任の範囲が広がるため、金額の桁が変わりやすい領域です。

堺 彬は、外部向けアプリを作らず社内向けの開発へ集中する方針を、経営者向けの公開セミナーで示しています。社内に閉じるだけで削れる費目は複数です。

既存の仕組みを使わずゼロから作ろうとしている

ゼロから作る前提で話を進めると、土台の部分へ多くの工数が割かれます。すでに社内で動いている表計算ソフトやメールを入口にする設計が有効です。

堺 彬は、個人向けアプリの開発を避け、企業のGoogleアカウント上で動くGAS(表計算ソフトなどを自動で動かすGoogle提供のプログラム)を使う方針を決めています。既存の土台へ足す形が、最も費用を抑えやすい選択です。

AI開発の費用を抑える5つの判断軸

社外向け画面の要否・既存ソフトでの完結・作業頻度の3分岐でAI開発の費用を抑える打ち手を判定する判断フローチャート

  • 既存の業務ソフトの上へ足す
  • 公開範囲を社内へ寄せる
  • 工程を分けて一部だけ自動化する
  • 送信と公開は人の手に残す
  • 小さく作って削れた時間を測る

既存の業務ソフトの上へ足す

新しい仕組みを一から立ち上げず、すでに使っている業務ソフトへ機能を足す判断が有効です。社員が操作を覚え直す手間が減り、教育の時間まで節約できます。

株式会社SakAI Nexusでは、GASとMCP(AIと社内ツールをつなぐ接続規格)を中心に、転記や集計の自動化を手がけています。土台を流用するほど、開発の費目が軽くなる仕組みです。

公開範囲を社内へ寄せる

誰が使う仕組みかを決め、社外へ出さない形へ寄せると、守りの費用を削れます。認証や監視の作り込みが要らなくなり、審査の工数を抑えられる形です。

社内の人だけが触る仕組みなら、権限の設計を簡素に保てます。公開範囲の判断は、設計を始める前に決めておくべきです。

工程を分けて一部だけ自動化する

業務をひとかたまりで渡さず、工程へ分けてから一部だけ自動化する進め方が有効です。出版関連会社の案件では、12工程のうち10工程だけを自動化しました。

残した2工程は人が担当し、毎月3件出ていたミスはゼロへ下がりました。全部を機械へ渡さない判断が、費用と精度の両方を守る鍵です。

送信と公開は人の手に残す

金銭のやり取りと、社外への公開に関わる操作は、人の手に残す設計が安全です。堺 彬は、AI導入支援の講座収録で、送信前に人が確認する安全設計を明示しています。

AIと社内ツールをつなぐ仕組みは、読む・書く・送るの3段階へ分けて考えます。送るの手前で止める設計が、事故の後始末にかかる支出を防ぐ盾です。

小さく作って削れた時間を測る

最初から完成形を目指さず、小さく作って削れた時間を測る進め方が堅実です。数字が出れば、次へ投資するかどうかを根拠つきで判断できます。

株式会社SakAI Nexusでは、議事録の作成が1時間から5分へ、提案書の作成が3時間から30分へ短縮しました。測った数字が、次の見積を判断する材料です。

よくある質問

公開範囲と土台の選び方という2つの軸で、AI開発の費用帯を4象限へ分類した2軸マトリクス図

  • 費用を決める要素と、小さく始めた場合の効果
  • 相場の扱い方と、月額利用料の考え方
  • 社内に詳しい人がいない場合の依頼と比較の注意点

AI開発の費用は何で決まりますか?

作る範囲、公開先、土台の3点で大きく決まります。画面の数と連携先の数が増えるほど、金額は上の帯へ動く仕組みです。

小さく始めても効果は出ますか?

1工程だけでも削れる時間は数字へ表れます。出版関連会社では、12工程中10工程の自動化でミスが月3件からゼロへ減った実例が参考になるはずです。

記載された相場は確定見積ですか?

目安であり、確定見積ではありません。対象の工程数と連携先を確認したうえで、個別に金額を算出します。

月額の利用料はどのくらいかかりますか?

処理する文章量や画像の枚数で上下するため、一律の金額は示せません。見積の段階で、想定の処理量に基づく試算を依頼してください。

社内に詳しい人がいなくても依頼できますか?

依頼は可能です。どの作業に何分かかっているかを書き出せば、要件定義の相談から進められます。

見積を他社と比べるときの注意点はありますか?

初期費用だけで比べると判断を誤ります。月額の利用料と、改修を依頼する際の単価まで並べて比較してください。

まとめ

棚卸しから切り出し・試作・検証・拡張まで、AI開発を小さく始めて支払いを分割する5工程のフロー図

  • 費用は4費目の積み上げで決まる
  • 相場は規模で3段階に分かれる
  • 範囲を絞り、小さく始める順番で進める

AI開発の費用は、要件定義・開発・外部サービス利用料・運用という4費目で構成されます。規模別の目安は1〜2週間で20〜40万円、1ヶ月で40〜80万円、2ヶ月以上で80万円からという3段階です。

金額を押し上げるのは、範囲の曖昧さ、社外向けの画面、ゼロからの開発という3つの原因です。既存の土台へ足し、社内へ寄せ、工程を分けて小さく始める順番で進めてみてください。

記事で挙げた5つの判断軸を自社の業務へ当てはめる段階では、工程の切り分けが要になります。無料の個別相談で御社の作業を棚卸しし、最初の1工程を一緒に選びます。

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堺 彬の顔写真

執筆:堺 彬/株式会社SakAI Nexus

代表取締役 / AI活用コンサルタント

株式会社SakAI Nexus 代表。生成AIを使った業務設計と受託開発を支援し、経営者向けのAI勉強会・育成講座を運営しています。

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